ダーク・ジェントリー全体論的探偵事務所

ダーク・ジェントリー全体論的探偵事務所 (河出文庫)

「銀河ヒッチハイク・ガイド」の作者によるハードボイルド探偵ミステリ……
　
……ってわけにいくはずはないよなぁ、そりゃ。
　
いかにもこの作者らしい不条理とユーモアと奇想に満ちた作品。
やっぱり結局はＳＦコメディなんだけども、
全体論的に（なのか？）つながっていて、
たっぷりの伏線と回収は行われるので、
ミステリと呼べなくもないような作品。
呼ぶのか？　どうしようか？　う〜ん、一応呼んじゃえ。
　
しかし、とにかく、ほぼほぼ最後の最後くらいまで、
いったい何が起きてるのか、さっぱりわけわかりゃしない。
延々と混沌状態。
　
そういうことだったのかと、だいぶすっきりはするけど、
理解出来たのはだいぶ限定的なような気もしてしまう。
　
そういう若干の心残りは感じてしまったけれど、
この作者のもう一つのシリーズを読めたことで満足。
　
一応、ミステリと呼んじゃったから、採点するけど、
ミステリとして点付けるのは結構難しいな。ええや！の７点。