新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

本格ミステリ書評サイト「幻影の書庫」の旧管理人のブログです。カテゴリー欄の全レビュー索引より、書評、映画評、漫画評、その他評の全一覧リストを見ることが出来ます。同じくカテゴリー欄の年間順位表より各年度の新刊ミステリの個人的ランキングを確認出来ます。

ガール・オン・ザ・トレイン

06/03 モスクワから帰還する機内にて鑑賞。

純情ガールが列車の中からいつも見ていた、幸せそうな夫婦が、
事件の被害者となるところをたまたま目撃し、無関係なのに巻き込まれていく……
 
な、話だと思い込んでた。
 
全然、ガールじゃないやん。
しかも無関係とは到底言えない、訳ありどころか、大訳ありで、
アル中で記憶も無くす、まさに信用できない語り手のオバハンだったとは。
 
見られてた女もニンフォマニアな訳あり女で、
もう一人はアル中女から旦那を寝取って結婚した女。
 
そんな訳ありな三人の女性の視点を転々としながら、
描かれていくのは、厭ミスそのもの。
 
真相もミステリ的に爽快などんでん返しではないし、
映画としての心地良さもミステリとしての心地良さも味わえず、
カタルシスの無い、あまり観る価値も無い作品だった。