- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2015/11/18
- メディア: 単行本
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この筆力で親子ネタを書かれたら、もうたまらん。
夜中に一気読みなんかしたら、滂沱もんの作品だと思う。
ミステリではないけど、ツイストを効かせたミスリードもあるし、
クライマックスの究極の二者択一は、
本格ミステリの重みに匹敵する心理のロジックだと思う。
基本最初から切なさの作品だろうとわかっていながらも、
やるせなさだけでは終わらせない読後感を
しっかりと確保してくれるのも見事な職人技。
器用貧乏とか評してたのも、今や遠い昔の話だなぁ。
名実ともに日本のミステリ界を背負う一線級だもの。
ミステリとは言えないので、諸手を挙げて8点進呈とはいかないが、
ほぼそれに近いレベルの7点ということで。