- 作者: いがわうみこ
- 出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス
- 発売日: 2015/02/24
- メディア: コミック
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全く違う人物の視点から描かれる連作集だった。
ただ「あれこれ」は割と直接的に主人公達を描いていて、
全体の構成としては長編に近い、割と普通の作品という印象。
本作はもっと巧みな構成になっている。
全然別の人物、別の視点から、比較的間接的に描き出そうとしている。
「あれこれ」は直接的・直線的(一次元的)であるが、
本作は間接的・空間的(二次元的)な作品であるように思えたのだ。
周りを描くことで、中身を浮かび上がらせるようにしている印象。
未読作品だけど、東野圭吾「白夜行」と似たような趣向なのではないかな。
そういうわけで、個人的な評価はこちらの方がはるかに上。
予定調和ではない、ラストのぶっとび感も何とも言えない味わいだし。
たしかに独特のテイストが感じられる良作だと思う。
死んだ目が厭だったり、共感しにくい登場人物達という
三作品通じての共通の感触は同じなんだけどね。