新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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誰も僕を裁けない

誰も僕を裁けない (講談社ノベルス)

誰も僕を裁けない (講談社ノベルス)

エロミスと社会派の融合って(笑)
 
まぁこれを社会派と呼ぶのもなんだかなあという気はするが、
法律(条例もそのうちに含めるとしての話だけど)の抜け穴を描くという意味では、
たしかに否定は出来ないのも事実。
 
ただ「社会派ミステリ」という言葉から想定される”雰囲気”ってのは
ここには微塵も無いけどね。
 
エロミス度も本作は弱いかな。
他の娘が頑張ってくれはするが、らいちはほぼほぼスルーだし。
 
一方、本格としてはまぁなかなか。
二つのパート”があるってことは、絶対融合するってことだよね、
とわかってたので、キモのところは想定通りで驚きは無かったけど。
 
館が◎る(やっぱここの伏せ字は○じゃなくて、こっちを使うべきだったのでは?!)
ってのを、トリックじゃなくて、ロジックの意味合いで使ってるのは好印象。
 
構造は読めたし、エロ要素薄いし(そこは評価対象?)、採点は6点どまりで。