桜と富士と星の迷宮

桜と富士と星の迷宮 (講談社ノベルス)

お疲れ様〜！
　
ミステリとしては相変わらずひどいもんだけど、
例の趣向としては、これまでの中でもトップクラスかも。
　
わかっちゃうと面白味が半減しちゃうから、敢えて探さずに読む、
という読書姿勢を取ってはいるけど、そういう努力しないでも
今回はわからなかったかもなぁ。凝り具合は半端ない。
　
事件の真相自体はおぼろげに想像は付くけど、おぼろげじゃダメなんだよね。
この趣向が見破れれば、きちんとした正解に辿り着けるという、
趣向と真相の関係性が綺麗に構築されてるのもミソ。
　
さらには大胆なダジャレヒントも大きくポイントゲットだぜ。
　
作者も弱音を吐いてるように、もうほぼ限界領域。
これがホントに最終作になっちゃうのかも。
ま、そう言いながら、そのうちなんか思い付いて出そうな気はするけど。
ただ、それまでに少なくとも数年は経過しそうだな。
　
その意味も含めての、冒頭の「お疲れ様〜！」。
　
真相は酷いけど、この趣向は評価して、採点は７点。