- 作者: 小林泰三
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2016/06/30
- メディア: 単行本
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そういうわけで、本作も期待感非常に大だったんだけど、
その気持ちを全く満たしてはくれなかったなぁ。
とにかく、前作でその”やりくち”を知ってしまった読者にとっては、
もうそれが前提である故に、意外性の要素はホントに薄くなってしまう。
結局本作もその”やりくち”でしかないように思えるから。
また、ホフマン作品をよく知らない人間にとっては、
作者がそこにいかにこだわってみせようが、
なんの意味も見いだせないのだ。
最後の最後に、本作に関わる主要作品のあらすじが解説されているが、
これ読んでから再読しろだと〜!
自主的に再読したくなるようなテクニックが駆使されているわけではなく、
作者のひとりよがりで二度読みを促すなんて、ひどい話。
なんでわざわざ、作者の苦労を二度読みで拾ってあげなきゃならないのよ?!
そんな暇人ではないので、あしからず。
凝ってはいるものの、そんな嫌気を感じてしまっては、採点は6点。