ジョージ・サンダース殺人事件

原書房様からの頂き物。いつもありがとうございます。

ジョージ・サンダース殺人事件 (ヴィンテージ・ミステリ・シリーズ)

白い服でメガネかけてステッキ持ったおじさんが
殺される（というか破壊される？）話かと勝手に勘違いしてしまってた。
　
カーネルじゃなかったよ！！
　
名前に馴染みは無かったが、本物の有名俳優が自分で書いたという
触れ込みの作品だったわけなんだね。
「レベッカ」の主役で、出演作品はほんとに多数。
「イヴの総て」ではアカデミー助演賞も獲ってる有名俳優。
　
ジョニー・デップが「ジョニー・デップ殺人事件」を出版して、
実は書いたのは新垣さん……じゃなくてパトリシア・コーンウェルだった、
みたいなもんか。
　
さすがにこんなユーモアセンスは素人には出せないけどね。
クレイグ・ライスの真骨頂。
　
ミステリとしてはさほど強さはない作品だけど、
いろんなディテールとさりげないユーモアで愉しませてくれる作品。
　
罠を仕掛けりゃ、登場人物みんなと言って良いほど集まってくるは、
隠したブツを取り出すために、映画に大袈裟なシーン追加させたりするは、
ヴァン・ダインのポーカーみたいに、言葉遊びで犯人いぶりだしたりするは、
ミステリとストーリーとユーモアの三位一体。
　
ただ、ミステリ重視の自分の観点からだと、採点は６点か。