- 作者: 甲斐谷忍
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勝ち負けなく、チーム分けするだけという、地味な展開になりそうなところを
いつもながらの見事なお手並みで、きっちりゲームに仕立て上げた。
一手打った方が常に良くなるという、理想型の丁々発止展開が心地良い。
ちゃ〜んとライアーゲームになってるあたりもお見事。
すっきり爽やかな決着で満足。
そして、いよいよ満を持しての最終戦「四国志」ゲーム。
これまでの全てを締め括る最終戦が、わずかこれだけの分量で描ききれるのかな、
という懸念が、残念ながら的中。
つまんない!
圧倒的につまんない。
これまでのゲームの中でも、最低に近い出来。
とにかくほぼほぼ何もしないんだもの。そんなのってないよ。
何も無いことで逆説的な意外性を引き出そうなんて、そんな歪んだ思惑じゃないよね?
ああ−、なんで最後の最後がこんななのっ!!!
そして、いよいよLIAR GAME自体の謎解きに入るわけだけど、
これまた無理矢理感満載のぐだぐだ。
あの人達の正体が実はどうのこうのなんてどうでもいい!
無理くりな意味付けなんてかえって邪魔なだけ!
大きくしようとして逆にちゃち感にじんでて、苦笑しか出てこない。
TVドラマになった際に、脚本家にゲームの意味うんぬんをこだわられてしまって、
本編でもすっかり無視するわけにもいかなくなって、
二進も三進もいかなくなったんじゃなかろうか。
まぁそもそもは、胴元が必ず儲かるようなルールになってなかった、
おっと、やっちまったぜ、ってなところから始まってんじゃないかと
邪推したりもするんだけどね(「カイジ」みたいだったら何の問題も無かった)。
せっかくの名作ギャンブル漫画だったのに、着地は大失敗で残念至極。