- 作者: 光永康則
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2013/08/16
- メディア: コミック
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人の死の匂いを嗅ぎつけてしまう「死体発見機」の主人公(狼男?)と、
闇を統べる者(吸血鬼)でもある名探偵。
実はこの設定は、前者は事件への導入の、後者は事件の解決への手続きを
大幅にショートカットさせる役割を果たしている。
ホラーの味わいも色濃い作品ではあるが、あとがきを読むと、
非常に本格意識の高い作者のようだ。
「妥当」を「必然」とする、論理的な確実性を目指しているようだから。
case01の歩数の推理とか、case02のプロバビリティの犯罪の構図や、
case03の親子連れに関する推理などに、その片鱗が表れているようだ。
本巻だけではミステリとして凄いぞとはまだ言えないと思うが、
こういう志向性を考えると、今後への期待は持てそうだ。