新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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3月のライオン 10巻

前進の10巻、という帯の文句通り、
いつもずぅ〜っと後ろにひっそりと一人立っているような感じの零くんが、
本巻では積極的に前に出てきた。
 
前に出ることに慣れてないから、
一気に極端に前に出すぎだったりもするけれど(笑)
 
これまでの擬似的な家族として、ぬくぬくとぬるま湯に浸ってただけなのに、
ついにそこから一歩(一歩どころじゃないかもしれんけど)踏み出した零くん。
 
でも、それはきっとライバルの登場や、本巻の最重要人物である”父親”という、
突然の外圧のせいだけではきっとないのだ。
 
それを象徴しているシーンが、あの家の再訪なんだと思う。
暖かさ・冷たさの差はあれど、擬似でしかなかった家族に
決着を付けられる勇気が持てたのだと。
 
ところで、この父親から、この三姉妹が産まれたのだとは、
にわかには信じられないんだけど。
母親の血のみを色濃く受け継いだってことなのかな。