新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

本格ミステリ書評サイト「幻影の書庫」の旧管理人のブログです。カテゴリー欄の全レビュー索引より、書評、映画評、漫画評、その他評の全一覧リストを見ることが出来ます。同じくカテゴリー欄の年間順位表より各年度の新刊ミステリの個人的ランキングを確認出来ます。

金田一少年の事件簿R 2巻〜3巻

2巻から続いた「亡霊校舎の殺人」が完結。こちらの感想のみ。
 
このところ「館シリーズ」化してるような感じだな。
館自体の構造をトリックに使う作品が続いてる感じだし、
高遠の父親絡みのエピソードの展開もなんとなく感触が近い。
 
そういうメイントリックに加えて、小ネタトリックも
ちゃんとまぶしてあって、やはり品質は高く保たれてる。
 
しっかし高遠ってホントに便利なツールだなぁ。
「巧緻な殺人計画を組み立てられる」という属性を、
どんな人間にも貼り付け可能なんだもの。
そういう違和感を一切読者に感じさせずにすむ。
 
引き延ばしたいはずだ。
単に捕まらないというだけじゃなくて
(ま、たしかに捕まってもすぐ逃げちゃうんだけど)
膨らませて繋いでいきたい気持ちはわかる。
 
ただ「展開」を付けてしまうとどっかでは「完結」させなくては
いけなくなるはずで、そこがある意味ネックになるかも。
今回のRシリーズはそれでちょうどいいとしても、
その次はSAWシリーズのように後継者の誕生か?