原書房様からの頂き物。いつもありがとうございます。
- 作者: 川辺純可
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2014/11/25
- メディア: 単行本
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戦後間もない軍港の町で起こった不可解な連続婦女殺人事件。
被害者たちを結ぶ糸、そして心揺さぶる「動機」。
新人離れした筆致に島田荘司氏絶賛!
紹介文にこう書いてあるので言っていいのだろうが、
やはり着目すべきはこの動機だろう。
二つの思惑が綺麗に絡み合って、
とある人物像が鮮やかに立ちのぼる様が本書の白眉。
筆致は特筆するほど秀でているとも思えないが
(むしろ戦後風俗の描き方としては物足りなさも感じたので)
この人物造型はやはり魅力的だったと思う。
ただ、真相は綺麗に出来ているが、何故そう看破できるかは、
やはり数多の作品同様、説得力が弱い。
本格者の偏った見方として、そういうところがどうも
気になってしまう質なので、採点としては6点とする。