- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2013/07/30
- メディア: ハードカバー
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短編集なら歓迎だけど、長編は辛いかなぁと懸念していたが、
充分には(決して充分以上ではないけれど)楽しめたかと思う。
これはキャラ小説だな。
今までも作品のツマとして、死神の特性は色々書かれてきたけれど、
本作では思いっきりそこに乗っかってみたという印象。
危機が訪れる度に、死神の新たな特性が一つ発揮されて、
その危機を乗り越えていく。
昔のヒーロー物は新たな必殺技の開発でいちいち盛り上がっていたが、
そういうのが延々と続く長編だと言っていいだろう。
(嘘です、言っちゃいけません。調子に乗りました、ごめんなさい)
クライマックスに向けて盛り上がっていく。
キャラ小説としては、やっぱここまでやんなきゃだわってとこまでね。
ラストはだいぶ漫画チックになっちまった感はあるけれど、
悪役造型もだいぶ高めちゃったんで、それなりの応報が必要だしってことで納得。
伊坂小説として及第点以上の作品ではあると思うので、採点は7点。