新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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ニューオーリンズ・トライアル/陪審評決

最後まで結末が分からないオチが完璧な映画というまとめサイトを見つけたので、しばらくここをベースに見落としてた映画を漁ってみようと思う。
 
一番観たい作品に分類した三作のうち、最寄りのTSUTAYAに唯一置いてあったこれをまずは鑑賞。
ちなみに残り二作品は「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」と「ジェイコブス・ラダー」。

ジョン・グリシャム原作と言うことで、そこそこの面白さは確保されてるだろうと思ったけど、予想通り。
「そこそこ」以上だとは思うので、予想以上と言ってもいいかもしれない。
 
陪審がテーマの作品だと、「十二人の怒れる男たち」や「十二人の優しい日本人」みたいな陪審員自体の議論の駆け引きがメインだが、これは彼らの枠外で行われる駆け引きがメイン。
ジーン・ハックマンダスティン・ホフマンという名優二人の対決の構図に、飄々としていて底の見えないジョン・キューザックがどっちつかずのいい味を出している。
 
どんでん返し感は強くはないが、小気味良い演出で悪くない。
なかなかの満足作だと思う。