- 作者: 青崎有吾
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2013/08/11
- メディア: 単行本
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ついつい氷川透を思い出してしまったくらいなんだけど、ああいうねちっこさはないかな。
回りくどさを感じるシーンはあっても、ちゃんとそこから綺麗に発展していく。
小道具から幾重にも繰り広げられるロジック展開は、たしかにクイーンに近い。
誰が誰で、いつどこにいて、何してたか、なんてさっぱり頭に入んないし、
だから裏染が推理する様を単に外から眺めてるだけではあるんだけどね。
まぁ言い切っちゃえば「推理しか面白いところが無い」作品なんだと思う。
でも純粋な本格者としてはそれで充分。
それ以外が全て良く出来ている作品よりも、ここだけが突出して良い作品の方を
やっぱり高く評価したいと思う。
そういう意味で採点は8点。
昨年度の順位としては「アリス殺し」に次ぐ第二位としたい。