新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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犯罪ホロスコープII 三人の女神の問題

犯罪ホロスコープII 三人の女神の問題 (カッパ・ノベルス)

犯罪ホロスコープII 三人の女神の問題 (カッパ・ノベルス)

良質の本格ミステリ集であることは間違いないんだけど、前作同様すっきり「良い!」とは言いにくいんだよなぁ。
 
なんか、くどい。
旨いかき揚げがど〜っさりとメガ盛りで提供されてるような印象。
どっきりする、と書こうとして、こりゃきっと方言だろうなと「どっきり 方言」でググってみたら、最初のページが「大牟田弁 - Wikipedia」だったよ。
なんと、そこまで極めて地方限定的な方言だったのかっ!
(ちなみに、脂物や甘い物を食べ過ぎて胃がもたれるような感触を指します)
 
本格至上主義者の自分が言うのもなんだけど、論理のための論理だとか、構図のための構図だとか言いたくなるような持って行き方。
星座の由来に必ず繋げていくのも、(まさにそういうこだわりこそ本格者のさがなんだけど)あざとく感じられるほど。
全部が全部だから、人工性が極端に強調されるんだよなぁ。
旨いのは旨いんで食べ切っちゃうんだけど、でも、どっきりする。
 
自分が食傷してしまうほどだから、きっと一般向けではないよなぁ。
(ノリリンが一般向けである必要はないのかもしれないけど)