新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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2012本格ミステリ・ベスト10

原書房様からの頂き物。いつもありがとうございます。
50頁と110頁に私のコメントも載ってますので、興味お有りの方は是非書店でご確認を(よろしければお買い上げを)。
本格ミステリファンの人なら、当然本書は買いですよねっ!!!

本格ミステリ・ベスト10〈2012〉

本格ミステリ・ベスト10〈2012〉

今年はやはり「短編集の年」だったと思う(「折れた竜骨」も昨年刊行の本だしね)。
ランキングにはそこまで反映されてないけど、私を含めてそういうコメントしてる人が多かったように思う。
 
最近はネット巡回を全くといってよいほどしなくなったのと、図書館の予約冊数が20冊から10冊に減らされたことがあって、新刊の読書数が極端に減ってしまった。
少しは復活させたいなぁ。週末の巡回復活と本厚木の図書館を併用って作戦を採ろうかな。
取りあえず自分の中で確実に読むリストに入れたのは「虚構推理」「消失グラデーション」「三本の緑の小壜」「ブラッド・ブラザー」の四作。DVD「ギルティ・コンサイエンス」は買いで、「シャッフル」は準新作落ち待ちといったところ。
 
ところで今年の目玉企画は、『新世紀「本格短編ミステリ」オールベスト・ランキング』。
 
その企画で、ベスト3の三作全てに投票してるのは、立命館大学と私のみ。
立命館は「こうもり」も入れてるから、的中率からすれば一位で、私が二位ということになるだろうな。
そんなわけで、私は日本で二番目の目利き(個人では一番だ)ということでよろしく!(んなこたぁない)
 
しかし、この投票って絶対結果が出たら、「ああ〜、あれ忘れてたぁ〜!」って叫ぶこと必至だと思ってたけど、意外にそんなことなかった。
麻耶くんと大山誠一郎は、人気作品は外しちゃってるけどね。
でも「こうもり」は完全な成功作とは思えない。趣向としては凄いけど、手法としては万全ではないもの。「答えのない絵本」はテンションは別としてこの着想に至る人はあるかもしれないけど、「収束」を着想しそれを実作化出来るのは麻耶くんしかあり得ないと思うんだよね。やっぱ自分としてはこの選択が正解。
大山誠一郎は連作の完結編よりも、投票対象としては単独作品が選ばれるのは自然だと思う。でも、私はベストとしてはこれを推したい。
ランキング見た上で改めて投票し直せと言われても、自分の投票内容はこれで変更無し。悔い無しだな。
 
12年にもなるのだから、もう新世紀にこだわる必然性もあるまい。来年はオールタイム・ベスト100選出をやって欲しいなぁ。長編も短編も。あっ、その時は是非一人十作投票ってことで(オールタイムで五作だったら確実に泣くぞ)。でも、そうするとコメント欄が少なくなっちゃう? それも困るなぁ。作品のフォントも小さくして貰って、それでどうか一つ。
そうでなければコメント欄はいっそ無しにして、2013ってことで悪魔の1ダース(=13作品)を選んで投票して貰うってのはどうでしょ。
 
……というのを、原書房様に送ってみようかな。
「こんな特集はどうか」という御提言も歓迎、ということなので。