正直なところこの頃ネタに困ることが増えてきたので、新たな企画物を立ち上げることに。
随分以前に企画してはいたのだけど、結局コンテンツには仕上がらなかったコレを改めて。
「短編ミステリ漫画」という括りにはしたけど、正直完璧な単発物で揃えるのは難しいというわけで、縛りとしては長編シリーズ物(金田一やコナンやQEDなんかね)は対象外というだけの緩いものにしてみた。
というわけで、初っ端はこれ。
- 作者: 宮崎ゆき
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1987/06
- メディア: 新書
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「越境する本格ミステリ」なんかでも評価されて、意外に知られている作品かもしれないけど、これは出た当時から常に一押しで周囲に紹介してきた自分としては、絶対に外せない一作。
冒頭の表題作だけがどうしようもなく低レベルではあるので、こりゃどうしようもないわと読む気を失わせるかもしれないが、そこは我慢して次まで進むべし。
ここに挙げた「美少年殺人事件」の笑激のホワイダニット!
おそらくは誰もの予想を超える意外性でありながら、極めて納得の伏線。
この短さの中に、完璧に光るバカミスの煌めき!!!
これこそ短編ミステリ漫画の醍醐味だろう。
しかも短編一作だけという話ではなくて、このシリーズは全て同一の趣向による真相という、もの凄い縛りがかかっているのだ。ある意味、少女漫画版の「妖異金瓶梅」(山田風太郎)。プロパーのミステリ作家だって、これだけの数をこなすのは超難関だと思う。それを実現させている凄さも特筆物。
シンプルなバカミスなので人は選ぶかもしれないが、マイフェイバリットな傑作!!!