新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論

荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論 (集英社新書)

荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論 (集英社新書)

ほぼ同年代なだけに感覚を共有するのかもしれないが、たしかに「エクソシスト」「オーメン」あたりから、ホラー映画が一つの重要なジャンルとして括られ語られるようになってきたと思う。
本書は特に深みだとか、総括的に捉えた映画論としての意義を感じるものでは決してないが、一般の視聴者と同じ感覚でサブ・ジャンルに括って語るという、読んでて共感しやすい内容ではないだろうか。恐怖を相対的に捉えられる客観視の方法論の一つとしても読めるような気もする。
ただガイドブック的に、どうしても見たい気持にさせてくれるような、そそられ感はさほど強くないかも。せっかくベスト20を選んでくれてはいるけど。そもそもホラー映画を見る目的が違ってるから仕方ないのかな。