のろい屋しまい

のろい屋しまい (リュウコミックススペシャル)

メルヘンな絵作りなのに、「ほのぼの」という言葉では括りきれない、すっとぼけた毒（ブラックさ）をも併せ持った作品。世界設定や、作品世界内でのシステム設定が、きっちりと（つうか、たっぷりと）作り込まれていて、この一作で終わらすのは勿体ないばあさんが出ちゃいそうだよ。
でも、巻末の「その後ののろい」で、一気に遠い遠いところまで行き着いて、「書き終えた」感たっぷりだもんね。このままの形での続きはないか、やっぱ。そう言えば、エンドロールの後に「登場人物達のその後」を見せるなんていう趣向が、映画やらドラマやらゲームやらで一斉に流行った時期もあったよなぁ……ってのは、余計な話。
とにかく画の描き込み度まで含めて、充実っぷりがとってもお得な作品。結構お薦め。