新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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そして五人がいなくなる/魔女の隠れ里

1巻目が「そして五人がいなくなる」、2巻目が「魔女の隠れ里」。最初のこの二作が幸いなことに、たまたま青い鳥文庫で既読だった作品(と言っても遠い過去の話のように思えるが)。そのため小説(完璧にうろ覚えだけど)と漫画の比較が可能なのだが、これは意外にアリだと思う。
今まで小説読む手間(本読みとしてこういう言葉を使うのは邪道だと思うものの)を省くために、漫画版で読んだ気になってみようってのを何度か試みたことがあったが、うまく成功した試しはなかった。
これは元々がジュニア向け作品であるせいか、コミック1巻で上手く原作のエッセンスを表現し尽くせてるような気がする。絵が幼稚チックなところを許容すれば、これで満足できそうだ。はやみねかおるはたっぷり読み残しがあるのが気にかかっていたが、この漫画版で解消させていただくことにしよう。
ところで「魔女の隠れ里」の初読の際に、本来あるべき死体の数と見つかった数に不整合が感じられ、とある登場人物がいつか再登場するのではと思った記憶があるのだが、はてさてあれは私の思い違いだったのかな?