昨日、ようやく献本が到着。原書房様、ありがとうございます。
2002年度版からこれで7年目、この本にコメント書かせて貰っています。
早速、自分のコメントをチェック。去年の出来事があったので、ちょっとドキドキ。
- 作者: 探偵小説研究会
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2007/12
- メディア: 単行本
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編集担当様、どうもありがとうございます! 注文の多い投稿者で申し訳ありません。
今回は長文趣向に挑戦しただけに、立ち読みで読み取るのはおそらく結構大変。というより、そもそも本ミスを手にしたこともない人もいると思うので、コメント公開かたがた答合わせなぞしてみたい。
まずは国内編の私の順位とコメント。
1 離れた家 山沢晴雄
2 首無の如き祟るもの 三津田信三
3 女王国の城 有栖川有栖
4 新本格もどき 霧舎巧
5 インシテミル 米澤穂信
本格の一理想形ではないか。
組上げた究極の巧緻。1の示す
手練の行方に本格の真髄あり。
乗りに乗ってる作者の描くホ
ント凄い構図。新しい古典をし
つかり見届けましたぞ、の2。
秘やかに貫く真相を包み込む
遊びのエンタメ性。正に様式美
の域に達する、3の論理性。
新本格への愛故なのか、4は
アイデアの宝庫。もう〜感涙。
ミステリのガジェットに、ま
さかのロジックを仕込む根性に
バンザイ。5はメタ本格か?
それぞれの行の一番上と下の
文字を繋げて読んで欲しいの。
続いて海外編。
1 死の相続 セオドア・ロスコー
2 幻を追う男 J・ディクスン・カー
3 虚空から現れた死 クレイトン・ロースン
4 狂人の部屋 ポール・アルテ
5 ジョン・ディクスン・カーを読んだ男
ウィリアム・ブリテン
ホンっと、馬鹿ってカクある
べしな脱力ミステリやってのけ
つつも、意外に本格的な5。
「馬鹿ッテ何?」の答なら、ア
ルテにあり。好きィ!って人も
ドん引きの人もいるよネッ!
3の出版にコガれてた。ジッ
と仕込んでワっと驚かす、オバ
ちゃんも喜ぶ通俗味の本格。
天性の語り部カーを見せつけ
たのが2ナノダ。作者のカラー
が色濃い戯曲形式もイイね。
「馬鹿ッテ何?」なら、1をノ
ガすな。セオちゃんてば、古典
お馬鹿のリーダーですわん。
(全部の片仮名を繋げてね!)
趣向の答合わせは、続きから。
では、まずは国内編。
本格ミステリの本質に潜む遊びの精神はある意味まさにバカそのもの
続いて海外編。
趣向の性質上、文章としてかなり苦しくなってるのは、ご勘弁。趣向など興味がない人にも、出来るだけ違和感を感じさせないように、精一杯意識したつもり。ポイントは、作家名も三人分盛りこんでみたところ。一部、勝手に愛称にしちゃったけどね(笑)
本格ミステリってある程度根っこが実は(わ)お馬鹿ーなのだからーいいってのがセオリーだー
というわけで、国内編も海外編も、主張したい内容はほぼ同じ。勿論、これは本音だからね!