新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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SRの会55周年記念全国大会オフレポ(第一回・前夜祭編)

まずは前夜祭。会場は五反田「ゆうぽうと」。17:00よりカフェレストランでビュッフェスタイル。宿泊もなんとシングルだったよ。これも時の流れなのかな。毎年のように参加していた40周年前後は、いつも日本宿でお座敷宴会、宿泊も数人で一部屋だったよなぁ。
人数は30数名。前夜祭は会員のみの企画だからね、そう多くはない。会員全体でも230名らしいから、そんなもんでしょ。十数年ぶりの参加なので、見知らぬ顔の方が当然多いんだけど、懐かしい顔も多数見受けられる。
個人的に嬉しかったのは、大ファンである山沢晴雄氏がいらっしゃったこと。普段から関西例会に参加されているそうで、まるっきり普通に会員扱いされてましたけど。でも、今度(5/中予定)ついに日本評論社より、日下三蔵氏編集で「山沢晴雄傑作集 離れた家」が出版されるとのこと。これは勿論、買い! パズル系ミステリを好む人ならば、是非読んで欲しい。いや、買え!買ってください。売れたら第二弾もあり得るらしいもの。
取りあえず談笑しつつ腹ごしらえを終えた後は、18:30より会議室に移動しての企画の開始。
今回の前夜祭のメイン・イベントは豪華犯人当て二本立て。まずは真面目な方(笑)、山沢晴雄氏作。6チームに別れての団体戦。大昔、関東例会で行われた、同じく山沢作の犯人当てでは個人優勝経験のある私。今度もまたと気合いが入る。
でも結果は大失敗。犯人は当たったけど(でもわかっててわざと外したチームを除いて、全チーム当たっていたからなぁ)、肝心のところを外してしまった。ファン失格かな。しかし、さすがの内容だったと思う。これだけの鬼連中をもってしても、事件の全貌を読ませないんだから。しかも往年の難解さで攻めているわけでなく、比較的シンプルな構図なのに、その構図に辿り着かせないのだ。納得満足の解答編。
犯人当ての後は恒例のオークション。これは一声も出せぬまま終わってしまった。「密室」四冊、一万二千円が最高落札価格。これで時間は21:00。会議室撤去の時間が来てしまって、幹事部屋へとミステリ民族大移動。
そして始まるもう一つの犯人当て。深堀骨氏作。真面目じゃない方(笑)、なんて言っちゃいけないのかな? 霊能者の使い魔たる霊の殺人。その霊はお岩か、お米か、お露か、お菊か、小平治か?
これはわからなかったよ。でもそれも当然で、解答聞いても、それって知らないよ状態だったんだもの。日本文学は疎いけどさ。でもやっぱり、そりゃないよ〜。しかし、本人朗読の迫力たるや、素晴らしきかな。圧倒的な声圧で丸め込まれちゃったぞ。
その後はまったりとした状況だったので、ここがチャンスとばかりに山沢氏に声をかける。名刺交換して、先生の名刺頂いちゃった、ルン! 難解なトリックを考える時って、あんまり根を詰めてもしょうがなくて、毎日一時間くらいずつ、3ヶ月ほどかけたりしてたというような話を聞かせて頂いた。
後はオークションの残りをやって、ミステリかるた(書き出しを読んで作者名を当てる)やって、1時前にお開き。
……ってな感じで、初日は終了。