「キットカットがチョコを脱いだ!?」
それってウェハースって言うんじゃないのか?というツッコミは置いといて、それとカップリングで売られていた文庫(ネスレ文庫)。¥294。詳細はコチラからどうぞ。
食玩のDVDも最初は驚いたけど、これも凄いよね。なにせ執筆陣が、鈴木光司、大石圭、北野勇作、小林泰三、牧野修、森山東の6人。「殻を脱ぐ」という共通テーマで、ちゃんとしたショートストーリーが作られている。
多分お菓子とカップリングということを意識して、気の滅入る展開があってもラストは救いのある作品になるように、そういう縛りが与えられていたんじゃないかと思う。だから読後感はどれも悪くない。お菓子も付いてて(建前上はお菓子にこっちが付いてるんだろうけどね)、この価格ならよろしいんじゃないでしょうか。
個人的ベストは、中でも一番ハッピーな読後感を買って、森山東「チョウになる日」。次点は軽くとぼけた雰囲気の北野勇作「妻の誕生」としよう。どちらも「殻を脱ぐ」というテーマからは、着想が直接的すぎるような気もするけれどね。