新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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ロンドンに天才が稀にいるという神話の仕掛を予測する

昨日は町田まで歩いて、妻と落ち合って買い物。18,311歩。
今日は新百合まで別の用事の妻と一緒に電車で。
そこから歩きで靴流通センターを経由して川崎長沢店回って新百合に戻る。17,736歩。
 

  • 昨日のブックオフ町田旭町店
    1. ロスト・ラッド・ロンドン 2 シマ・シンヤ ビームC ¥10

スタイリッシュな絵柄。きっと洋画っぽい作品なんだろうな。評判は悪く無さそうだし、全3巻で手頃だし、読んでみることに。
 

  • 昨日の町田ブックオフ
    1. ロスト・ラッド・ロンドン 1 シマ・シンヤ ビームC ¥10
    2. 聖(さとし) -天才・羽生が恐れた男- 新装版 1 山本おさむ ビッグCSP ¥66

1.は先ほど買った作品の1巻目。2.は先日1巻が見つからないと嘆いたばかりなのに、あっさりと。これで完了だ。
 

ハリウッドリメイク版はブルーレイを持ってたけど、こちらはより大好きな方の韓国映画のオリジナル版。時間物ラブ・ロマンスの秀作でマイ・フェイバリットな一作なので、やっぱ持っておきたいなと。レンタル落ちだけど。
 

これ以前この店で次回買おうとチェックしてたら、売れて無くなってた作品。ひょっとして買った人が同じ店に売り戻したのかな。
 

1.は全ての必殺シリーズの原典だよね。近頃連続で映画化もされてたな。ある意味、2.はその現代版みたいなものかも。
 

ぶたぶたの休日 2巻

 
この2巻は刑事ぶたぶたな作品一つと、
その両側を挟んだ「お父さんの休日」で構成されてる。
この「お父さんの休日」は1巻と繋がって、
一つの作品になってるので、合わせて読んだ方がいい作品。
 
大部分を占める刑事編は、職業が職業だけに、
ほっこりするような作品ではない。
ミステリとして愉しむほどの作品でもないし。
 
ただまぁ両側を挟んでる作品の方は、
宅配便業者が異世界に誘(いざな)われたり、
レストランのスタッフ全員が浮き足立ってたり、
ぶたぶたのお父さんっぷりが見られたり、と
やはり、ほのぼの保証はされている。
 
でもって、この2巻通じての主人公は、
この男の子だね。
 

カラオケ行こ!

 
「川島・山内のマンガ沼」って番組を毎週録画して見てるんだけど、
その中で何度も紹介されてた作品。
 
まぁ面白いことは面白い。
 
ぶっとんだ話ではあるんだけど、
なんだか妙なリアリティなんかも感じられて。
 
ボーイズラブな雰囲気を隠し味に、
何とも言いようのない距離感の二人。
 
全編を覆うのは、とぼけたユーモア感。
 
たしかにはまる人ははまりそうだな。
 

謎尾解美の爆裂推理!! 2巻

 
うひょひょ、これは期待通りに面白かったな。
 
前作で評価した別次元の面白さは、
期待の巨人探偵で見事に発揮された。
 
”巨人推理”にはやられたなぁ。
 
でもって、この巻は意外にも
ミステリ的にも面白かったかも。
 
ギャグマンガ家殺人事件」のトリックなんかも
意外に悪くなかったし。
ちゃんと散らばった本の伏線も張られてたしね。
裏側で行われてたこととその結末の描き方もちょっとビックリ。
 
最後の事件も殺人は起こらないと予知された館で
殺人が行われた謎だとか、画の手がかり(甲冑)だとか
意外にちゃんとやってくれてる。
 
一見くだらなそうだけど、意外に掘り出し物の作品だったな。
 

方舟

 
なるほど意外性の衝撃がわかりやすいので、
一般の読書人にも受けているのが非常に理解出来る。
 
勿論、それだけではなくて、本格ミステリファンにとっては、
推理のロジックの手順の美しさが非常に印象に残るはず。
 
一つ一つのロジックがホワイダニットを軸に展開するのだ。
単純な消去法とは、レベルの違う快感がある。
それも一つ二つではなく、ホワイダニットの連鎖の心地良さよ。
 
更に最後の最後に見事に味合わされるのは、
まさしくホワイダニットに裏切られる感覚。
 
デビュー作でもそうだったが、とにかくホワイダニット
意を用いる作者であることは間違いないようだ。
この志向を考えると、ミステリファンとしては
今後も要チェックの作者であることは間違いあるまい。
 
いやあ、しかし、「名探偵のいけにえ」と本作が
同じ年に誕生するかなぁと、妙なシンクロニシティを感じてしまう。
昨年の第3位に入れてしまおう。採点は8点。
 
こうして考えると昨年は当たり年だったんだな。
個人的な感触では、2017年以来の収穫の年だったんじゃないかな。