憂国の空気の世に勇者承ります
先週に続いて、昨日も町田まで歩きing。店舗限定の500円以上で200円Offクーポンを使わなくっちゃってのもあって。というわけで、標準棚では特にこれってのが無かったので、百円棚で揃えてみた。
- 昨日のブックオフ町田旭町店
1.はモリアーティが主人公という結構とんがったテーマなのに、結構話題だったので、まず一巻読んでみるかと。2.は16編の連作短編シリーズ。対象年齢は高めの作品集のようだ。3.は本編8巻、neo 4巻と出続けてるようなので、そう悪くないんじゃないかという期待で。"M"って何を意味してるんだろうな? 4.はミステリとしてはさほど期待出来ないだろうが、着想はユニーク。「事件の規模がいちいち巨大!!!」という帯の台詞に笑っちゃって。5.は大山誠一郎作品がマンガになっちゃってるよという驚きで。
三体Ⅲ 死神永生
一作目は奇想SF。二作目は謀略SFミステリ。
そして、この三作目は、原点回帰のハードSF。
また一作目はバカSF。二作目はバカミス。
そして、この三作目はバカに変わって、ある要素が。
そう、それはロマン。ある意味、まさかの真逆の。
大真面目にハードSFして、大真面目にロマンする。
ああ、それなのに、なんなのよ、やっぱりこのぶっとび感。
三作目に至ってもなお、尽きること無いアイデアの大洪水。
こんだけの飛び幅がありゃ、当然のこと、バカになりそうなのに、
とんでもなくバカな邪悪も描かれているのに、でもでもでもでも、ロマンなんだよ。
秘かに想う女性に恒星系を一つプレゼントする、
結婚記念日に二人のために月の土地を買ったことのある、自分のツボは突かれるとはいえ、
そんな直接的なロマンなんて、ただのほんの入り口だぞ。
本書でもっと重要なのは、ハードSFとしてのロマン。
センス・オブ・ワンダーを突き詰めたら、その先には絶対ロマンがある。
だからこそ、破滅SFにだってロマンはある。
空間も次元も時間も悠々と越えていく、ああ、嗚呼、もうロマンしか勝たん。
ただ、カップリングが違うんじゃないかと、ロマンにもの申したくはなったけどな。
(今回は暗号ミステリでもあったので、採点対象で8点付けちゃえ)
「あの商店街の、本屋の、小さな奥さんのお話。」初恋本屋。
こちらが続編。
二作目になるとだいぶ慣れたのか、違和感は感じにくくなったような。
全般的におとぎ話感が薄い短編ばかりだったからかもな。
まずは、別の恋の話と、図書館対本屋さん対決。
この司書さんの話は結構良かったな。
そして、その前の話と、その後の話。
その前の話は結構意外だった。もっと幼なじみの親友かと思ってたよ。
その後の話はなぁ。
これって、この話の根本として、成就させるわけにはいかないしなぁ。
ああ、これも感じてた違和感の一つだったのかもしれない。