新・三つの棺-「幻影の書庫」日記

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ええ感じの人形の映像はありうるか?

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1.はやはり永久保存版にしておきたいので。2.は3巻から10年も経て発売された続巻。3.は「フラクション」「アナモルフォシスの冥獣」の奇想バカミスが忘れられずに。4.はきっと懐かしさに身もだえできそうなので。

イーハトーブの極限の舟

8月はまとめて休みを取るのを止めて、バラして週4出勤にしよう作戦第一弾の金曜日。
せっかくの平日の休みなので、妻と二人で回転寿司でランチして、長らくやってなかったカラオケデートに。

1.は農学校教師時代の宮沢賢治を描いた伝記漫画。どういう人だったのか、知りたい作家ではある。2.は耽美調のマンガそのものより、巻末の「死んでも読みたい極限の文学作品105」というリストに心惹かれて。「虚無への供物」「黒死館」と「ヤプー」や「花と蛇」が同列に並ぶリストなんか、そうそうあるまい。3.は津原泰水原作で、第18回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞した作品らしい。

T2 トレインスポッティング

04/07 ムービーチャンネル放映分。

 
続けざまに見てしまったわけだけど、前作から20年ぶりの続編。
 
主要メンバ4人ともがオリジナルキャスト。
映画の世界と同じだけの年を取っているわけで、
違和感なく世界観が継続されている。
 
それぞれがいかにもな生き方をしてたことがすぐにわかるし。
一番ましになりかけた主人公だって、そううまくはいかない。
結局はジャンキーの妄想映像世界に逆戻りだ。
 
でもって、20年経っても、映像のスタイリッシュさは相変わらず完璧。
影の演出なんか、むっちゃカッコよかったし。
疾走感はやっぱり少し薄らいだようには思えたけど。
 
こういうスタイルで見せる作品を、20年も間を空けて、
このクオリティだなんて、続編としては出色の出来かも。
 
とはいえ、やっぱり自分に受け容れられる作品ではないので、
もうこれで見納め。

トレインスポッティング

04/05 ムービーチャンネル放映分。

 
青春映画の傑作として名高い作品。
 
それでいてとんでもなくイカレた映画。
ある意味、青春映画版のドグラ・マグラかも。
 
しかし、なんと云っても、とにかく映像がスタイリッシュでクール。
疾走感のある演出が、音楽とマッチしていて、実にしびれる。
この圧倒的な映像体験、映画体験に
若者達が熱狂したのはホントに理解出来る。
 
中身は無茶苦茶退廃的なんだけどね。
 
映画としての創造的な技術面では、全面的に賛同するんだけど、
ここで描かれるストーリーや、登場人物の誰一人として、
健全な人生を送ってきた自分には、どうしても受け入れられないや。
 
傑作だけど、何度も見返したくなるような、好きな映画ではないな。
 
ところで、本作のベストシーンは、やはりあの便所。
夢の中に出てくるトイレって、空いてるトイレが見当たらないし、
たとえ見つかっても、例外なくとんでもなく最悪な状況なんだけど、
まさかそれを具現化する映画が存在するとは思わなんだよ。
 
トレインスポッティング」を「トレスポ」って略す場合が多いと思うけど、
もうコレ見てからは「トイレにスポッと」の略語にしか思えなくなってしまった(笑)

探偵物語カブ

探偵物語カブ

探偵物語カブ

 
もう昔ながらの日本の探偵物。
 
さびれた場所に事務所を構える、
一見しょぼくれた探偵(大抵は青年と云うより中年)なのに、
いざとなるとめっぽう強くて、なぜか女にはもてまくる。
 
ヒーロー願望と云うよりは、変身願望を刺激するような話。
 
まさしくそんなところ。